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古くて新しい

営業現場において、顧客管理は古くて新しい課題です。
古代の商人から今のビジネスパーソンに至るまで、顧客管理の最適化は営業現場の最重要課題であり続けています。

なぜ抜本的な解決が難しいのか?
技術的な制約もあったでしょう。しかし、最も大きな要因は
顧客管理そのものが、営業担当者個人のスキルであると見なされていた」傾向にあるといえます。
顧客管理の良しあしも、その営業担当者の腕にかかっている、営業スキルの一環である…
そうみなされる風潮が営業現場で強かったのも事実です。

営業担当者にとって、顧客情報自体が自分の財産です。
新規顧客を開拓し、懇意になり、いつどこでどんな営業を展開できるのかを確認したり、あるいは営業の種を仕込んで行く。顧客データベースはまさに飯のタネであり、「営業担当者に所有権がある」等といった感覚を持って営業に臨む担当者もかつては多く存在しました。

しかし、今は時代が異なります

営業担当者一人一人がお互いにライバル視するあまり、個人事業主のように単独に営業を展開するよりも、チームプレイで協力し合いながら戦略的な営業がはるかに効果的となるような「決め手」となる武器が、急激に営業現場に普及し始めているのです。

この「決め手」こそ、SFAと呼ばれる「クラウド型営業支援システム」です。

SFAはsales force automationの略であり、「営業会社が有する顧客情報を、部門横断的に一元保有・管理・分析・評価し、メンバー全員で共有し、様々な営業施策を展開するシステム」と定義可能です。

と、こう申し上げても何が決めてなのか、イマイチ伝わりづらいかもしれません。

「顧客のデータを集約し、エクセル等で手管理する取組は以前から実施している。
顧客管理方法を少々変えるだけで、一体何が変わるというのか?」


そんな疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんね。


そこで本稿では、実際の営業現場でSFAがどのように活用可能なのか、ケーススタディ方式でご案内申し上げます。
明日のあなたのビジネスに、少しでもお役にたてましたら幸いです!

ベテランがいない

営業チームマネージャーのAさんは、朝の営業進捗会議に参加しながら少々イラついています。

Aさんのチームの商材は法人向けのシステムです。一度顧客に採用されたら、こまめなメンテナンスで日銭を稼げますが、それは別部門のビジネス。Aさんのチームのターゲットは、何年かに一度実施される大型補修や改修、またはシステムの入れ替えなどの大規模なプロジェクトなのです。

ところが、です。
新年度がはじまってもう2か月たつというのに、今期の柱になるような大口プロジェクトの取組が一向に進んでいないのです。


「○社の取組はどうなっている」

「はあ、4月末からアプローチしているのですが、先方社内で稟議に入ってから動きが止まってしまいまして。今週再度アプローチいたします」

「それは先週も聞いた。どうすれば成約につながるか、もっと考えろ」

つい口調も厳しくなります。

とはいえ、各担当者も同じような状況です。
いくつも小粒の案件を報告してお茶を濁す担当者や、「いくつかの案件を追いかけてはいるのですが」しか言わず、今期をどうにかやり過ごそうとしている既に逃げ腰の担当者。

彼らの報告を聞けば聞くほど、Aさんの眉間のしわは深くなるばかり・・。

ここまで落ち込んだ理由は明白です。

関西圏への新規展開に合わせ、ベテラン営業担当者が根こそぎ関西方面への新規展開の為に引き抜かれ、中堅・若手社員だけが残されてしまったのです。
ベテランの営業担当者が発掘したり、仕込んでいった大型プロジェクトも一巡した今、大型プロジェクトが全くない状態になり、先行きが全く見えない。Aさんでなくても冷や汗が出る状況です。


Aさんは悩んだ末、再度チームメンバーを招集し、かねてより懸案だったダイレクトメール(DM)によるアプローチについて、チームを挙げて取り組むことを宣言しました。

「全社で導入が決まったSFAを用いて顧客管理を進め、ダイレクトメールで勝負をかけよう。
取引あるなしに関わらずにDMを実施する。セグメントをしっかり切って、成約率を大きく引き上げる」


そんなAさんの強い意向とは裏腹に、担当者たちは戸惑いを隠せないようです。
「SFAなんて単に顧客情報を管理するだけだろう?入力の手間が増えるだけ」
「ダイレクトメールなんてコストも相当かかるし、大体今までやったこともありません」
「DMを打つだけで成約できるなら、営業担当者なんていらないじゃないですか」


色々否定的な意見も出ましたが、Aさんはブレません。
「俺たちの前任者がまいた種はもう収穫を終えてしまった。ならば俺たちが種をまく番だろう。
 俺たちは前任者のアプローチは分からない。だったら、全く新しい方法でチャレンジするしかない」

SFAで現場が変わる

結果、全てが変わっていきました。
まず、全営業スタッフ間で営業展開情報の共有が図れるようになったのです。

例えば「成約前」のステータスに留まっている案件が、どの営業担当者にどのくらいあるのか。また、ステータスが進んでいない時間はどのくらいなのか。これらの情報が全て「見える化」されたのです。結果、営業数字の進捗についてはリアルタイムで現在の実績値・今月の見込値が簡単に把握できるようになったのです。

分析が進めば理由と対策が打てます。

取組が遅れている担当者は、プロセスの見直しと有効な提案について会議の場で他メンバーのサポートを受けられるようになりました。会議の場は単なる数字の進捗打ち合わせではなく「<strong>プロセスをいかに改善していくか</strong>」のように、より実践的な内容に変わっていったのです。

それだけではありません。

営業現場だけでなく、メンテナンスチームもお客様と豊富な接点を持っており、どの顧客の設備が老朽化しているかコンスタントに連携が出来るようになりました。

「設備の老朽化でメンテナンスコストがかかるようなら、新品に切り替えましょう」

そういったタイムリーな提案が可能となっていったのです。


肝心のDMも全く新しいアプローチが可能となりました。

SFA上で契約者のデータを自由に自分達で分析することで、多様なアプローチが可能となったのです。
例えば「未購入者」「購入しているが取引が疎遠となっている企業」「更新時期が間近な企業等その結果」にセグメントを切り、それぞれDMの文言を変えて一斉にDMを送信しました。

また、過去の成約率の状況から、各セグメントごとにべストなタイミングでフォローメールを発信したり、フォローコールを電話するようアラームを出すようにし、一層DMのヒット率を高めるよう努力しました。

結果、SFAのデータべースをハブにしてチーム全体が連携して営業を展開する仕組
が出来上がっていったのです。もうDMだけではありません、全てのプロセスをスタッフで共有し、日々サービスが少しずつ向上していくのです。

機械でできるコトはSFAに任せ、私たち人間はより戦略的な構想やプロジェクトに集中できる環境づくりを強くお勧めいたします!


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